勉強三昧・フットボール(フットサル)日和・後編
1月29日(日)
日曜とはいえ、のんびり朝寝坊もしてられない
夕べから泊まりこんだF太と息子のさながら「合宿所」となった我が家。
そう、彼らは朝から中学サッカー部の試合なのである。
俺は5時半に目を覚ます。彼らの出発は7時。
体が重いことこの上ない。しかもふくらはぎに激痛。
俺も市場人として10年。こうやって早起きすることは平気で出来るが、さすがにこの年で夜9時を過ぎての体育活動はなかなかしんどいものがある、と翌朝に実感してどうする(笑)
湯を沸かし、俺のお茶を淹れ、同時にミソ汁のだしをとる。
メシは前日にタイマーでセットしたとおりにふっくら炊けている。
魚のアミをさっと空焼きして、紅シャケの切り身を炙(あぶ)る。
二人ともスースー寝ている。F太はなれない我が家で大丈夫だったろうかと気にはなったが、しっかり睡眠をとってくれたようで何より。
息子ががばっと起きる、と同時にF太も起きた。
夜明け前、部屋の中の温度計は5℃。吐く息も白い。
コタツに入ったF太にお茶を出す。
こうやって男三人いると、部屋がひどく狭いことに気づく。俺は台所に戻った。
白飯、玉ねぎとだいこんのミソ汁、焼きシャケ、玉子、納豆、牛乳、りんごのスライスを入れたヨーグルト
まるで旅館のような、いつもの俺の朝定食だ
彼らはもくもくと食べる。
俺は台所に立ったまま、すばやくミソ汁と玉子をかけた白飯をすすった。
「俺、こんなに食えるかなぁ」
「いつも俺これくらいだぜ」
「カップスープ一杯で終わることも」
「それでよく朝連来れるな」
「まあな」
F太と息子の、ぶっきらぼうな会話が聞こえる。
朝飯食わないといってるF太でも、ウチにくればウチの子だ。なんだかんだで10分で完食だ。
夜明けだ。放射冷却でぐっと冷え込みが入るタイミングと同時に彼らは試合に出かけた。
景気付けのつもりで俺はたきつける
「今日は5-0、頼むぜ」
彼らはうんともすんともいわずに、神妙な顔ですたすたと駅へと向かっていった。
1時間ほど仮眠をとり、俺はフトンを干したり、食器を洗ったり。
のんびりとはしてられない。10時からグランドで小学生のコーチがあるのだ
10時10分前。グランドに着くと、すでに10人ほど教え子がいた。
「今日はーなにすんのーコーーーチーーーー?」
「試合やろーーーよーーーしあーーいーーー」
はいはい、はいはい(笑)
今日はかなり暖かい。アップをしたら全員半そでだ。
「とにかくがむしゃらに、ドリブル勝負ができる子に」という俺の学年指導基本方針は続く
今日もメラメラと、仲間への対抗心を誘導するようなメニュー(笑)で。
ドリブル競争、一対一勝負、いろいろなバリエーションを入れる。
フェイントや抜きの方法も、俺はいちいち「型」で教えるのはキライだ。
型を教えて「素振り」みたいに何回も反復するコーチングを見たが、あれはマヌケだ。
その代わり俺は、子供達の動きをじっくり観察。なにかやりたいことがありそうだなと直感したら、わざと次にその子の前に立ちふさがり、たぶんやりたかっただろうなという抜き技で抜いてやる。
俺はダメダメコーチとして接してるので、俺に抜かれた子は頭から湯気を出して怒る。
「ずるいよコーチ!」
くやしがる、くやしがる。
「どうせコーチだから」などと言わないのが、うれしい。
次は本気で勝負を挑んでくる。
こうすれば、しめたもの
同じことを今度は子供達だけでやる。
面白いプレーはあおるようにほめる。あおるとまんざらでもなさそうである。
そんなこんなで、「れんしゅーやーーだーー!早くしあいやろーーよーー!」と言われることもなく、2時間のうち1.5時間をゲームしないで使ってしまった。ははは面白い。
いい雰囲気でゲームに入ることになった。
今日も時間オーバーかなとひやひやしたが、片方のチームがなんと10点差で圧勝してしまったため、時間内に終わった。
でもみんな満足そうでなによりだ。負け組もそれなりに頑張ってはいた。
心残りは、ふくらはぎがぷるぷるしていて、ゲームに混ざることができなかったくらいか。
誰もいなくなったグランドでゴールをかたづけ、ちょっと汗をかいた俺はグランドの水飲み場からぬるい水を「犬」のようにがぶがぶと飲んだ。
ダッシュで午後の仕事に出かけた。
夜8時。帰宅後、息子が神妙な顔でカレーを作っていた。
本当くやしいと、ぶつくさぶつくさいいながら
聞くと、どうやら敗戦のようであった。スコアは1-3.
週2回の練習しかない、友達ばっかりの部活動チーム。相手は毎日練習の公立中チーム。
勝たせてもらおうというのが失礼だが、負けたことをくやしいと思えるようになったのは成長したってことか?
「勝てよ」
わざと無神経に俺は言う。
なんだよ見てないくせに、とでも言いたげな息子はカレーを盛りながら
「俺が一点決めても、勝てなきゃあしょうがない」
なんだそれ、俺のセリフじゃんか
公立中に勝てたら金星、と周囲は言うらしい。が俺は知らないフリをする。
あとで知ったのだが、こないだ2得点2アシストで4-0圧勝したのは別の私立中だったらしい。
「次勝てよ」
彼のチームは次の土曜に別の公立中と試合をする
「わかってるよ、あそこには一回1-4で負けてんだ」
まあ、やってみなさい
息子製作のカレーはことのほか辛かった


















