ア・ラ・カルト〜役者と音楽家のいるレストラン
並ぶ、待つ。
性格上このような行動は絶対に上手にできないし、好んでしようとも思わない。
しかしだ。
こんな俺でも、今日は他人様とお行儀よく「当日販売分チケット売り場」に並んでいた。
場所は青山円形劇場。こどもの城があるところだ。
「本公演は予定数量を終了しました」
某チケット会社のWebを確認すると、信じられないことに売り切れを告げられる。
青山円形劇場という、ちいさいハコで行なわれるこの芝居は、俺がまだハタチ前のころから同じように欠かさず足を運んだ芝居だ。いわば年中行事のひとつ。
なお、息子に悪いがこれはささやかな俺の暮れの楽しみなので連れて行かん。ウチのガキにはみせられん内容もあるし。
ともかく、これがないと年は越せぬ。と俺はこだわる。
うーむ困った。
たしかに土・日・祝やクリスマス当日、また千秋楽には発売即完売御礼の人気公演ではある。
ただ俺がいつも向かう平日は売り切れなんてあるわけがなく、ごくフツーに当たり前のように観ていたものと記憶しているのだが。
理由はたぶんこのゲストにあるのだろうか?
まあ俺の方も今年は手薄といえば手薄。
ここ何年かは、誰かしらのオネーチャンを誘って観ていたので、事前にいろいろ日程調整をした上でぬかりなくチケットを確保していたのだが、今年は諸般の事情により(←聞くな)ひとりで観ることにしていたのだ。
だからこれといって張り切るような動機もなく、毎年とおなじく平日なら前日でもまだチケットは確保できるだろうと「タカ」をくくっていた。
嘆いていても仕方がない。オトコの方がやけにそわそわして落ち着かないアベック(笑)のうしろについて「当日券」をおりこうさんに待っていた。
まったく、しょうがねぇ暮れである。
まぁ、いいか。こういう年も、初めてではない。

さて、感想。
今年は、クオリティが果てしなく高い。
俺のリスペクトする、「マエストロ」中西俊博氏の引っ張る音楽世界。コレだけを単純に聴きに行くだけでもチケット代は高くない。特にローリーとの・・・おっと、これ以上はやめとく。
「変幻自在」高泉淳子の投げかけるテーマ。毎年、同じ事をやっているようで実は毎年進化している。「家族」「恋人」という切り口をかたくなに続けているのが好きなのだ。
そしてゲスト。ここのところ演劇界のシブどころが続いたので、ローリーは今回最大のサプライズであった。
彼はこの芝居のために、自分の毎年恒例の舞台を2月に延期してまで出演したそうだ。そういえば数年前、客席にいたとかいないとか噂にはなっていたが。
あまりペラペラいうとネタばれになるのでほどほどにするが、彼はすでにココに来る事が予定されていたかのような存在感を持っていた。すごいぞ。
つくづく、思った。
つまんねぇオネーチャンとこなくて本当良かった。
